Teaching
- すぐには役に立たないけどゆっくりと人生の血となり肉となるような、学生たちが自分の頭で考えるきっかけとなる授業をしたいと思っています。とくに受講生の顔と名前の一致するゼミタイプの授業では、これまでたくさんの熱心で楽しく個性的な学生たちに恵まれてきました。受講期間を通じての学生たちの成長ぶりを見るのは教師冥利に尽きると言えそうです。
- なお、ゼミ希望者(学部・大学院)はあらかじめ下記を熟読・承知してください(未読や趣旨の不理解によって本人が被る不利益は関知しません)。
学部ゼミ希望者へ Undergraduate Seminar
- 当ゼミでは、従来の「当たり前」がもう「当たり前」ではなくなっていく時代に自分たちは生きているということを、社会学的に徹底的に考えていくことを趣旨とする。そのために、理論的研究と経験的研究の双方の文献を、精緻かつ大量に読み込んでいく。年間を通じて相当量の書籍を各自購入して読むことになるので、参加者には、それをこなせる覚悟と意欲が必須である。さらに授業だけでなく、日頃から本屋に通い、自分でもたくさんの本を読み、新聞も読み、映画も数多く鑑賞し、美術館や博物館などにも出かけるなど、さまざまなことに取り組み、自分自身で幅広い関心と鋭敏な感性を磨いていくことも求められる。年一回以上の合宿で集中的な研鑽もおこなう(参加が原則)。
- また当ゼミでは、一定水準以上の質と量をもった卒業論文を書き上げることが、卒業の必要条件となる。ハードルはきわめて高い。それをクリアするには主体性と自主性が不可欠であり、ゼミ内外の仲間たちと日頃から切磋琢磨しながら、つねに自分のあたまで緻密に考え抜き、自分で動いて徹底的に調べ上げることが求められる。さらにそれだけでなく、長期休暇などには、ひとりで自分から海外などに飛び出せるような行動力も必要である。責任感のない者や自分の都合ばかり言う者はもちろん、机の前に座ってただ言われたことをやっているだけの大量生産型ペーパーテスト優等生、自分の殻に閉じこもった受け身の者や意欲の低い者、誰かが声を掛けて誘い出してくれるまで待っているような依存心の強い者には、当ゼミは不向きである。そうした者には学期途中であっても参加をお断りする。
- 以上、このゼミではつねに真剣さと厳しさが要求されるが、それと同時に、楽しく協力的な雰囲気でゼミを進めたいと思う。以上の趣旨を理解かつ実行できる学生の参加を歓迎したい。
- (※ 新年度のゼミの開始・終了時刻は事前に教員や現ゼミ生に確認してください。変則的であり、課題研究と合わせて別曜限も使用します)
- 参考:外部ブログ「調査実習と卒業論文」
- 主査となった卒業論文等
- 2022年度・社会学演習:「現代社会の変容」 ; 上智大とのジョイントセミナー
- 2021年度・社会学演習:「世界社会と日本社会」
- 2020年度・社会学演習:「世界社会と国民社会の変動」 ; ラップと社会
- 2019年度・社会学演習:「現代社会の研究」 ; 韓国ゼミ合宿
- 2018年度・社会学演習:「現代社会の研究」 ; 宮崎ゼミ合宿
- 2017年度:在外研究期間につきゼミお休み
- 2016年度・社会学演習:「世界社会の変動」 ; 天草ゼミ合宿
- 2015年度・社会学演習:「世界社会と現代」 ; 佐世保ゼミ合宿
- 2014年度・社会学演習:「現代社会へのパースペクティヴ」 ; 知覧・鹿屋ゼミ合宿
- 2013年度・社会学演習:「現代社会・資本主義・社会問題」 ; 台湾ゼミ合宿
- 2012年度・社会学演習:「現代社会の諸問題」 ; 水俣ゼミ合宿
- 大学院ゼミでの指導を希望する者は、教員の書いたものをあらかじめ自分で入手してよく読み、研究の内容や指導のやり方などを承知している必要がある。大学院は、学部とは根本的に次元の異なる空間である。ペーパーテストに合格したらあとは相手任せという場所ではない。そのように考えている者には研究指導はできない。大学院生になるならば、自分は自立した研究者(の端くれ)との心構えが不可欠である。
- このことは、大学院生であれば全員に当てはまる。すでに大学学部での教育を終えて学士号を取得しており、そのうえでさらに修士号や博士号を取得しようという志を掲げる以上、それに見合った学識はもちろん、誰かから逐一言われなくとも自分自身で気づいて学習していける能力や、一歩自分から外に踏み出して、いろんなものを見聞したり人と交わったりする勇気が必要だからである。社会学および関連領域の十分な知識をすでに習得しているのは当然である。外国語(英語)についても、一定の水準にあるとともに、各人でたえず学習を続ける努力が求められる(英語以外の言語も必須。当ゼミではとくにドイツ語)。それらすべてを積み重ねて、さらにそのうえで学問的に価値ある業績を提出したことの証明としての修士号や博士号である。よって、それら学位論文はかならず一定以上の質と量をクリアしていなければならない。二~三年ほどカルチャースクールのつもりで大学院に通い、それらしいものを書けば学位がもらえるなどということはない。書き方教室や語学教室のレベルから指導しなければならないなど論外である。したがって当ゼミでは、大学院進学者の全員が修士号ないし博士号を取ることができなければならない(取らせてあげなければならない)などとはいっさい考えない。水準に達しなければそれまでであり、もともとの学士号までで我慢しておくべきである。
- 大学院での指導の希望者は、以上を理解したうえで希望のこと。大学院生としての知的水準と心構えを持ち合わせていない者は、当ゼミへの参加はお断りする(たとえ学期途中であっても)。
- 以下、複数年担当している授業で年次をまたいで講義要項に大きな変更のない科目はとくにシラバスを再掲してありません。(※2018年度分より担当科目の一覧のみ掲載しています。詳細はシラバスを参照してください)
- 2022年度担当科目(予定含む)
- 2021年度担当科目(予定含む)
- 2020年度担当科目(予定含む)
- 2019年度担当科目(予定含む)
- 2018年度担当科目(予定含む)
- 現代社会分析演習:「質的調査の方法と実践」(2016)
- 基礎セミナー:「現代社会とわたしたち」(2016)
- 社会調査実習:「東日本大震災と福島大地原発事故による熊本県内の自主避難者の意識と実態についての調査」(2014) →報告書や編集後記についてはこちらから
- 総合演習:「グローバル化とナショナリズム――ユーゴスラヴィア崩壊から学ぶ〈国家〉〈民族〉〈戦争〉」(2013)
- 社会学特殊講義:「言語と社会学」(首都大学東京・夏季集中講義)(2013)
- 現代社会分析演習:「質的調査の方法と実践」(2013)
- 社会学概論1・2:「社会学入門」(2013-)
- 社会調査実習:「大学新卒者の「就職活動」をめぐる社会調査」(2012) →報告書や編集後記についてはこちらから
- 社会学文献講読:「近代社会と近代国家について古典を読み考える」(2011)
- 社会学基礎ゼミ1・2(2011)
- 社会学文献講読:「近代社会の政治について古典を読み考える」(2010)
- 社会学文献講読:「近代資本主義について古典を読み考える」(2009)
- 社会学(A/B):「現代社会論としての社会学的思考入門——具体的・抽象的にかんがえる」(2008-2011)
- 社会調査および実習4(社会調査士科目G):「地方出身者の『上京』に関する意識と実態を探る」(2008) →報告書や編集後記についてはこちらから
- 社会統計学Ⅰ(社会調査士科目D)(2008-2011)
- 社会学原典講読:「現代ドイツ社会学の文献を読む」(2006)
大学院ゼミ希望者へ Graduate Seminar
そのほかの過去の担当授業(一部)